2006-01-01から1年間の記事一覧

一人旅写真 2

青が、とてもきれいだと思ったんです。 その絵は誰からも見向きされなかったのか、それで自分も駄作だとあきらめて家の裏に打ち捨てたのか。 キャンバスに描かれた頼りない月が、街灯の足下の虫の死骸のように、放置され、朽ちるのを待つだけように映ります。…

一人旅写真 1

先週短いながら、久々に一人旅をしてきてまいりました。 なかなか日記を更新できないので、旅で撮った写真を少しづつアップしていこうと思います。 文の方も随時更新していきますが、忙しい間は写真を出していくことにします。

鬼と鬼見る女の子

バスッ、ボスッ、、、、ド、ゴ、ズドッ。 真夏のジム。 道路沿いに建てられたそのジムは、ガラス一枚隔てて、筋骨逞しい若い格闘家たちの荒々しい稽古の空気を歩行者に伝えます。その空気を吸うと分けもなく緊張してしまって、体中の関節が硬くなったような…

陰あるチャーハン

慣れない街でふと電車を降りて、あてもなく歩いていると、住宅街の一角にひっそりした中華屋がありました。 僕はお腹が空き始めていたので、その店に入ることにしました。 お腹が空いたのもそうだけど、その店が街全体が作る陰の中に馴染むように、自分の店…

空から分けていただく。

電車に乗って、空。 電車に乗って、車窓から何の気なしに空を見たりすると、「今まさに僕が電車に乗って走っているこの街と、空とを分ける境界線って、一体何だろう?」と考えてしまいます。ぼんやり。 単に視覚的なことだけでそれを区分するなら・・・ ■ビル…

あしあと

通りを歩く人たちは、気付いていないようです。 雨が降った後のコンクリの道路を歩いた跡には、微かに自分の足の形が留まっていること。そういう足跡には、一瞬その人の過去の記憶だとか、これからの時間が映っているようです。 歩く度にそれを目の当たりに…

おでこを洗う

喫茶店でアイスコーヒーを頼む機会が増えてき増した。 そういう季節です。 ブレンドよりアメリカン、ホットよりアイス。 さっぱりの、加減が繊細になる季節。 本を読みながら、ふとアイスコーヒーのグラスに眼をやると、表面に粒粒の水滴が垂れはじめていま…

悪魔の血

お好み焼きやさんで夕食をとったのですが、店長の奥さんの趣味で色んな辛味やスパイスが取り揃えられていたんです。 ◇黄金の一味、◇DEATH SPICE、とかどれも大抵物々しい名前で、見てるだけで、何だかドキドキしてしまいます。マッドサイエンティストの実験室というか…

うたが聞く。

「電信柱の影は、ほんものより長いんだよ」 そういう歌を、聴きました。 というか、歌が→僕に。聞いてきた感触がしたんです。 影が、ほんものより長い。というのは一体どういうことか? 影は、本体より、存在価値が上なのだろうか?そういう場合も、多分ありま…

無意識過剰 〜もぐら花火を経験したとして〜

自意識ではなくて。 例えば、「もぐら花火」のことを唐突に考えてしまいます。 「もぐら花火」は何かというと、これは日本がまだ本当の意味で平和だったころ、子供たちの間で流行っていた遊びの一つです。① 夕暮れが終わるころ、子供たちはまず市販の打ち上げ花…

おこないの素材 を映像に展開してみる。

二日連続で同じネタです。ごめんなさい。今日はですね、昨日日記で書いた“おこないの素材”を、何らかの方法で連続して映像で提示していくことで、動画表現できないかと。いうことを考えたわけです。 僕は、人が“おこない"をしてしまう原理のことについて考え…

おこないの素材

その女性は、横断歩道を、渡れませんでした。 若い母親で、赤の乳母車を押していました。 小さな赤ちゃんを乗せて。 母親の行動の中心は、その赤ちゃんに支点があります。 で、その支点が働いたんですね、くいっと。 信号は、青→黄色。 (信号の色の変化とい…

中国人の拾ってくれた切符と、若気のみかん

山の手に乗ってたんですが、品川で降りようとした時、声を掛けられました。中国人の方に。 「このキプー、お忘れですよ」 あまりに淀みのない日本語だったので、一瞬その方が日本人だと思ったぐらいですが、言葉の奥に潜む抑揚がやはり中国のそれ独特の響きを…

毎日マフィンを焼く女の子Aちゃん。

Aちゃんは毎日マフィンを焼きます。 何故かというと、言葉にならない不安を沢山抱えているからで、不安がきちんと眼に見える“かたち”として着地点を見出せないから、だから彼女は不安を絵を描く代わりに、詩を書く代わりに、音楽を奏でる代わりに、マフィン…

血が一滴もでない戦争

僕はずっとやりたい映画があって、断片的にイメージがあるんだけど、それは少女ばかりの戦争映画です。 軍曹も、 大佐も、 歩兵も、 飛行士も、 艦長も、 戦地に出かける夫(役)も、 夫を見送る妻も、 みんな、みーんな、少女で。で、少女同士はマシンガンで…

笑えない笑顔

笑顔っていうもの、本当に直視できますか? 中目黒に移動するためにタクシーをつかまえて。 運転手さんがムフフと得意そうに“こりゃあこっちの近道を使ったほうが早く着くよねぇ”って。 で、任せるままに住宅の裏の裏の道を蛇行していくと、通行止めがあって…

ボーイ オン ザ ボール

打ち合わせに行く途中、公園で少年二人が野球ボールの投げ合いっこをしていました。 ただ、それがちょっと普通じゃなくて。 普通じゃないのは、片方の少年が少年らしくない気の遣い方をしていたからで、まるで盲目の人にボールを確実にキャッチさせるように…

奥の松田

「包丁研ぎます」 改め、その看板の始めにはこう書いてありました。 「奥の松田が、包丁研ぎます」 で、確かに。手前の表札には“松田”と書いてあって、路地を挟んで奥に違う家が確かに見えました。(奥の方の家には表札は見当たらなかったけど) そもそも、包丁を…

首の長い少女のこと

その娘はほんとうにキリンを愛していて、いっつもキリンを意識している内に、ほんの一寸だけ、 「首が長くなってしまった。」 その微細な変化は、少女本人以外だーれも。気付かんです。 落書き帳の落書きも、勿論キリンだけっしょ! 少女のイメージの身長が、…

ビンタ代一億円

このあいだ家の実家に帰ったときに兄ちゃんの小学生のころの日記があってそのノートの裏表紙に書かれていた、 ことば。 □ □ □ □ □ 私は壱岐君にビンタ代一億円×10回として、 十億円をわたすことにします。 サイン S.ひろみ みとめ印〔S〕 □ □ □ □ □ ・…

田んぼを焼く

実は昨日まで田んぼを焼いていました。 あのう、放火じゃないですよー(笑) 農業に関わる人なら、“畔焼き”と云えば分かるでしょうか。 つまりは、新しく田んぼに苗を植えるにあたって、枯れ草を(害虫共々)家庭用バーナーで焼き払う、「清め」の作業です。 冬の…

あったーーーーーーーーーーーーーー!!!

ありました。携帯。これからとりに行きます。いま、あいにいきます。 アホみたいに迷惑かけてごめんなさいでした。 友達をなくさなくてよかったです(笑・でも冗談でもない) 前日の日記の分は忘れてください。 全くしゃれにならない数日でした。 謝。

携帯電話なくしました・・・

えー、大変皆さん、申し訳ないですけど。 個人タクシーに携帯を置き忘れるという、致死率100%の失敗をやらかしましたよ(涙) 既に僕の番号をメモリーに入れてくれてる人、もしくはこれから僕の携帯番号をあたいのに登録してもいいわよって方、お手数です…

靴を、なくしませんか?②

お、約束通り続きを書けましたよ(笑) で、昨日の続きです。で、僕は靴をなくしてしまいました。 玄関の前に日干しておいたのが、どこっにもないのです。走馬灯ではないけど、その靴で歩いた道とか、道を覆う光の具合とか、その道を一緒に歩いていた人とか、…

靴を、なくしませんか。①

少し、大事なものを失くしてみませんか? これはねぇ、呼びかけなんですよ。そして、ふざけてもいないし、僕の中にふざけ虫も居ない。ただ、真面目にこう提案します。 少し、大事なものを失くしてみませんか? 「かなり」大事なものでは駄目です。本当に凹みま…

空のスカート

「そのスカートは、もうほんの一寸歩くだけで“スュッ”と音が鳴るの。 まるで、 今ここであなたがスカートを穿いているのに、 どこか遠くの空にスカートが、ある感じ!」 実際、そのスカートは何層にも布が重ねて織り込んであるから、服が内部に持つ空間の広…

野犬は干支になれるかな

今年は戌年です。 犬が何かとヴィジュアル的にも、サウンド的にも訴えかけてくる一年になるんでしょうね。干支というのはそう考えると実に気の長い、一年の歳月をかけた空間表現のようにも感じます。犬が、日本というギャラリーを使って、ワンワン♪と表現し…