2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

SF Jazz Collectiveは女性の隣にある。

久しぶりにBLUE NOTE TOKYOに足を運んだのは、JOSHUA REDMAN(TENOR SAX)の主催するSF Jazz CollectiveがLIVEに来ていたからです。SF Jazz Collectiveは、サンフランシスコの全米最強ジャズ・オーガニゼーション。ベテランから若手まで、優れた才能を持ったプ…

死の叙景

朝、起きて窓を開けると、必ず向かいの家のお婆さんが洗濯物を干している。 目は合ったことがあるけど、まだ挨拶は交わしていない。 老人独特の防壁というか、中々心を開かない硬い土のような雰囲気が、僕らを目礼だけに留まらせている。それ以上彼女を掘り…

ジャムパンの行方

そう云えば、大人になってジャムパンを食べなくなったと思った。 今パン屋さんで物色して、ショコラデニッシュとかパンプキンタルトとか宇治金時ロールなんて洒落たパンは買っても、純粋にジャムだけがパンの真ん中にどーんと入った、いなたいパンは視界に入…

下手こそ

何か習い事を始めるとき、最初は何でも下手なもの。泳ぎ方を知らない子が、初めてプールに入ったとき、その泳ぎ方はきっと下手だ。 ピアノを知らない人が、始めて鍵盤を叩くとき、きっとメロディは崩壊し、下手な音楽になってしまう。下手、というのは文字通…

云わザル。

本来自分で口を閉じるサルのことを言うけど、このサルは苔に口を封じられています。 このサルは何か云いたいことがあったのか、或いは絶対喋ってはいけない禁断の言霊をいまだに体内に封じているのか・・・。 地蔵にはもともと人の想いを封じ込める役割があ…

地蔵様 ②

しっかり根を張った顔中の苔が、この地蔵様の生きてきた時間を証明します。 人々に忘れられ、殆ど手入れのされていないこの顔は、しかし毎日ピカピカに清掃される都市の共同墓地より、ずっと美しく堂々とした気概を感じさせます。 この顔と向き合っていると…