血が一滴もでない戦争

僕はずっとやりたい映画があって、断片的にイメージがあるんだけど、それは少女ばかりの戦争映画です。


軍曹も、
大佐も、
歩兵も、
飛行士も、
艦長も、
戦地に出かける夫(役)も、
夫を見送る妻も、


みんな、みーんな、少女で。

で、少女同士はマシンガンで打たれたりするんだけど、打たれたところは血が出なくて、代わりに大量の花が咲いて、零れ落ちるイメージ。




だだだだだだだだだだだ!(鉛玉)




ぽろぽろぽろぽろぽろぽろぽろ・・・(百合)




で、死んだ少女の周りは花だらけ(血だらけ)だから、それを奇麗に整理してきちんと花壇なんかにして、埋葬する職種の少女もいます。
その仕事の少女を主人公にしたいとか考えたり。


これは、戦争映画じゃなくて、ある一人の女の子の、とても日常的で普遍的な心の葛藤を視覚化しただけだと、個人的には定義しています。
だから、戦争の原因を突き詰めていくと、そこにあるのは「好きなお洋服が似合う顔じゃない」とか「歯並びが悪い」とか「ニキビが気になる」とか「運動会がきらい」とかそういう程度だったりします。
下らないといえば下らないのですが、もっとその原因の根源を探っていくと、それはある真理に辿りつくような気もしたりしています。
その掘り下げる際の案内人というか、真理を解明・紹介していく神官のような立ち位置として、先ほど話した「死体花処理班」の少女を当て嵌めることが出来ないかと考えたりします。




そういう少女の、花を仲介した殺し合いを、タルコフスキーのような映像で撮れないかなぁ。
気の遠くなるほど静かな風景のなかで、花がぽつん。それを1カット20分とかで撮影したりして。




ああ・・・妄想だ。
けど、たまにこうやって書き留めていくことは、僕にとってはやはり相当重要で、心のどこかにいる14歳ぐらいの僕自身の鮮度を、常に保っていなければいけないのです。イメージの死活問題になりますからね。


これからヨーグルトを食べます。