何でもない写真が好きだったりする。
被写体をしっかり真ん中に据えて。
究極的には、こういう普通の風景を撮りたいのかも知れない。
一方で、平穏さとは別の、もっとハリセンボンみたいに周囲に対してトゲを突き出すような、混乱の塊がうごめいているよな風景も求めてたりいる。
いびつで、いつも泣いてて。
普遍的で、水のように淀みなくて。
普通のものを写すと、自分がよく見えてくる。
澄んで、汚れが浮かんでくる。
その汚れが、実は愛しかったりする。
汚れによって、歌ったり、騒いだり、後悔したりして、人は何とか生きているんだ、と思う。