一人で生きるより。たくさんで生きるより。

kaelshojo2006-11-16


たくさんの花より  一輪の花
一輪の花より    たくさんの花

たくさんの街より  一つの街
一つの街より    たくさんの花咲く、たくさんの街




今日は三上寛さんのLIVEに行ってきました。

寛さんは60年代から活躍する偉大なフォーク・ミュージシャンですが(寺山修司が好きな方はご存知でしょうか)、氏が60歳を迎える今、最早フォークとは形容しがたい、それこそ爆撃でも起きているかのような壮絶な音塊を、聴く者に容赦無くぶつけてきます。(音が僕に触れたとき、確かに音を立ててぶつかっているように感じたんです)

寛さんがエレクトリック・ギターの細波(時に大津波)を放つと、トシさん(元・頭脳警察のドラマー)が絶妙の間合いでドラムを鳴らし、波を止めたり、巨大にしたりします。まるで高度な俳句でも読み合っているかのような、緊張感のある間合いで、滑らかに音の像を紡いでいきます。


ゴツン、と音が僕に当たって。でもそこには優しさとか気遣いで包まれる感じもあります。不思議なものです。





最初に記した歌詞は(正確じゃなかったらすいません)、最近寛さんがレパートリーに入れている歌の詩で、僕が好きなフレーズです。

花は人のこと、を指しているように思います。

多くで群れる人より、一輪だけ、凛と立ち尽くす人の方が美しいんだ。と、云っているようにも聞こえるし、人は一人じゃ生きられない、周りがあって、育てられて、それで美しくなるのが人なんだ。とも云っているようにも聞こえます。


そして寛さんはその両方の花を、人を、愛しているように歌います。
自分がそうして生きてきたからでしょうか。


圧倒的な孤独と、思いやりと。
僕には、到底真似できそうにありません。当然だけど。


寛さんに甘えにLIVEにいってる人もいると思います。僕にもそういう部分があるから。
でも、何より、自分が生きる道を、自分を信じて生きて、まず間違いないんだ。そういうことを教わっているような気もします。


生きる勇気をもらってるんですね、きっと。




写真の少年を見ると、これから彼が成長していく度に、きりりと立つ一輪になっていくのか、或いはたくさんの花に溶け込むんでいくのか・・・そんなことを考えてしまいます。





たくさんの花より  一輪の花
一輪の花より    たくさんの花

たくさんの街より  一つの街
一つの街より    たくさんの花咲く、たくさんの街