一人旅写真 ５

悔しいくらい、いい顔をしてる犬。の置物。

いい顔。というのは、置物なのに妙に人くさい表情をしているからです。

その犬の置物が作られて１０年以上たっているとしたら、その月日の流れた分だけ、きちんと喜びと悲しみを抱えているような顔をしているんです。

犬の前足をよーく見てみて下さい。
杭で打ち付けられています。その場所から何年何十年も、一歩も動くことが出来なかったんでしょうね、きっと。

生まれた場所からどこへも行けず、ひたすら孤独を培ってきたんだなぁ、と思うと、ほんとに人を想うみたいに切ない気持ちになってくるから不思議です。

人間の僕でも、なかなかこんな顔出来ませんよ、ホンと。(きー、悔しい！)