子供ゴースト・アンサンブル
豆パンを買いに歩いていると、にぎやかな声が聞こえてきます。
子供が二人で出し物の演技の練習をしているのでしょうか、その声には子供とは思えない気迫を感じました。気圧されて、僕の存在が薄くなりそうな錯覚を覚えたほどです。
しかし、声の出どころが分かりません。近くの公園でしょうか。
気になって公園に向かうと、子供が一人でいました。
一人で。演じていました。
それで僕は気絶しそうになったんです。二人だと思ったのに!
その子にすごい才能があるのか、もしくは子供にそれだけの緊張を強いる麻薬的な演目の役なのか。
いずれにせよ、“こわい”と感じたのが正直なところです。
で、一息演じ切ると、その子は突風のように走っていきました。
そして、また戻ってきて、練習していました。一人で二人の、アンサンブルです。
アート・アンサンブル・オブ・セタガヤ(あまり冗談に聞こえないです)
あと、豆パンが売り切れていたので、芋パンを買って帰りました。秋深し。