球粒

kaelshojo2006-10-24


すぱん!


と、ボールをキャッチする音が、空気の粒粒に混じって、山の隅々まで響きそうです。

少年が投げる向こう側は結構遠くて、一振り一振りに合間があって、そのリズムが気持ちいです。

彼の投球の小気味いい律儀な所作が、山の中の運動場に透明な残像を残します。




球の音の粒粒は、東京に返って時間の経った今でも耳の奥のどこかで震えていて、そういう時、ふと空の向こうを見上げて仕舞うのです。